資料を作成する場面って意識していないだけで実はたくさんあります。営業であれば提案資料であったり、企画の方でしたら企画資料だったり、技術の方でしたらマニュアルなどでしょうか。
いずれにせよビジネスマンが「資料作成」をする場面、求められる場面は多々ありますので、「資料作成」のスキルは会社員やフリーランスの方には避けて通れないスキルと言っても過言ではありません。
でも、「資料作成」が苦手意識がある方って結構多いですよね?多分、これまでの「資料作成」で時間がかかっていたり、何度もやり直しをさせられたり、トラウマになっている方も多いと思います。
そんな多くの資料作成が苦手な方向けに、社会人生活で資料作成ばかり行ってきた筆者が「資料作成が劇的に上手くなるコツ」「時短テク」「やり直しを防ぐコツ」をご紹介します。
- 資料作成のブログ記事がGoogle検索掲載順位で一時1位に(2019年)
- 一般社員で経営陣の外部プレゼン資料の作成を約6年担当(出世により卒業)
- 経営会議資料(ppt.key)の作成を約2年担当(組織変更により卒業)
- 必要に迫られ、資料作成系のセミナー受講や読書からの勉強数は100を超える
- チームで年間約10,000部以上の資料の作成経験あり
- 会社員のまま外部の方に資料作成の研修実施経験あり(無償)
- 数百人の前で年数回プレゼン(2018年/相手は社外の経営者など)
- 年100回以上のセミナーの運営経験あり
- 時価総額1兆円超の社長へのプレゼン経験あり
- コロナ渦で数十人規模のウェビナーの講師
今回のこの無料の記事だけでも資料作成が劇的に改善するはずです。それだけこの記事に強い自信は持っています。
「資料作成術」は身に付けるとコスパ最高の仕事術になりますので、苦手な方は是非改善した方が良いと思います。
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資料作成スキルはビジネスマンにとってコスパ最高の仕事術
なぜ、ビジネスマンにとって資料作成術がコスパが最高なのでしょうか。資料(作成)というのは、ビジネスシーンにおいて使う場面が多いのに苦手な方が多いからです。
私はこの状況はチャンスだと思いました。
ビジネスマンとして必要な場面が多いのに苦手な方が多い「資料作成」ということは、身につければ他の人と違いを出せるからです。
しかも「資料作成」は英語や会計などと違い、資格化・仕組み化・定量化されていない分野のため、上手いか下手かが印象論になりやすいこともポイントです。
上達までにかかる時間も英語の学習時間や会計の学習時間に比べれば、圧倒的に短く済みます。つまり資料作成スキルを徹底的に磨き上げ、身につけてしまえばこの分野においては「短い時間」で「できる側」になれます。
資料作成は役職・部門を超えられる最高のツール
資料というのは役職・部門に関係なく目にします。つまり役職や部門を飛び越えるツールとして非常に便利です。
例えばあなたが部長が使う資料を作ったとします。部長はその資料を元にさらに上の役職(社長・役員・本部長など)の方に説明をする。こう言った場面はどの会社でもあると思います。
もし、この場面で現場の人間の同席が認められていた場合、部長が同席をさせたいのは心理的に資料作成者のあなたになります。プレゼン中に上の役職(社長・役員・本部長など)が詳細説明を求めてきた場合、答えに窮する不安をなくすためです。
つまり最終的な質問の回答者にあなたになります。資料を作るだけで勝手に名前が売れるのです。知らないところであなたの価値が向上する。これはSNSで拡散するイメージに近いかもしれません。
上記のケースの場合、資料を作っただけで部長しか出ていない会議に出ることができました。自分が普段参加できない商談や会議に資料作成者として参加することができます。会議や商談に参加すると、自分だけではたどり着けなかった未知の情報、人に会うことができ、顔も売れます。上手くいけば人脈も作れます。
たった一つの資料作成が上手くいくと、全てが好循環で回っていきます。
資料作成はコスパがいいね!と思っていただけまいたら、これから解説する資料作成のコツを是非ご一読いただければと思います。
資料作成が苦手な人と時間がかかる人の共通点
まずはじめに、資料作成が苦手な人・(作成に)時間がかかる人の共通点はなんでしょうか。
それは「やり直しが多いこと」だと思います。
やり直しの理由は様々でしょうが、上司からやり直しをさせられたり、出来上がったものに納得が行かなかったり、情報が足りなかったりすることが原因でやり直しをされている方が多いのではないでしょうか。
やり直しにより、怒られたり、更に時間がかかったりすることで、どんどん資料作成に対して苦手意識が形成されていくのだと思います。
資料作成のやり直しを防ぐには?
ではやり直しを避けるためにどうしたら良いか。それは作成する前にゴールを設定すること(ゴールを確認すること)です。資料作成をする際に、いきなり資料作成から入る人も少なくないと思います。しかし、資料作成者と依頼者が別の場合は考え方も違います。自分用の資料を作るとしても資料作成中に迷うことも出てきます。
その時にゴールが共通・明確ですと、資料作成中の大幅な脱線を避けることができます。
資料を作成する前に、最初に「(共通の・明確な)ゴールを決める」「資料のストーリーを決める」ことで「やり直し」を大幅に減らすことができます。
【資料作成のコツ】見やすい資料=わかりやすい資料
資料作成のコツの極意であり、これが結論です。資料作成をする上で最も重要なことは「綺麗で見やすい資料を作る」のではなく、「読み手にわかりやすい資料を作る」ことです。
資料を作る側は、資料を見る側に何らかの反応(周知・判断・行動)を起こしてもらうことを期待して作ります。プレゼン資料、マニュアル、社内や交渉用の資料など、作成する資料の種類は多々あれど、全ての資料に共通する項目は以下の3つです。
- 「資料を見る人が存在する」
- 「何かを作りてから訴求する」
- 「そして訴求に反応してもらう」
→実現する為には、相手に「理解してもらう(わかってもらう)」ことが大前提。
これらを実現するには、作成側が伝えたいことを相手に理解してもらう(わかってもらう)必要があります。つまり相手にわかりやすい資料にしなければなりません。
その為に必要なことは、相手となる「読み手を意識する」ことです。
- 資料を読む”読み手”は誰?
- 読み手が期待している情報(ニーズ)はなんだろう?
- 読み手の事前の知識量/レベルはどれくらい?
- 資料を読む場面はどんな場面?
読み手を想像し、読み手との距離を縮めましょう。例えば、議題に対して事前理解のある人に事前説明のページをたくさん作る必要はありませんよね?反対に、今回が初見の人に対して、事前説明を飛ばしてしまうと情報差分があるまま議論を進めてしまうことになります。
まずは、読み手との距離を縮めることが、わかりやすい資料作成をする為にの第一歩です。
見やすい資料(わかりやすい資料)の事例サンプル
出典:楽天 IR
見やすい資料(わかりやすい資料)のサンプルとして、コロナ渦で発表された楽天の決算説明会資料を事例としてご紹介します。
新型コロナウイルスによって世界的に株価が下落したことは記憶に新しいですが、新型コロナウイルスによる事業に対して不安が渦巻いていました。
(資料の読み手)楽天に投資している投資家、証券アナリスト、報道陣
楽天は皆さんご存知の通り、多くの事業を展開しています。作り手である楽天は読み手である投資家・証券アナリスト・報道陣にコロナ渦における自社の経営状況を正しく情報を伝えることを目標として資料を作成しています。一方で読み手はコロナによる楽天のビジネスへの影響を知りたい人たちです。
このサンプルで挙げた画像は、それを1枚で表現できています。
左側(赤)にポジティブな影響が出ている事業を網羅し、右側(青)にネガティブ〜横ばいの影響が出ている事業を網羅しています。そして顕在化した影響を、どちらの場合も「影響」の欄で簡潔に記載されています。
多数ある事業とその影響を、ある程度の事業単位でコンパクトに表現することで、この1枚を読めばコロナの影響がわかるようになっています。また色でグルーピングしている点も視認性を意識して作られていると思います。
【資料作成のコツ】見やすい資料の作り方(作業手順編)
それでは見やすい資料のを作るための方法・資料作成のコツを具体的に解説していきます。(※説明の都合上、今後の表記は「見やすい資料」で統一していきます。)
資料のゴール(目的)を決めよう
まず、資料のゴール(目的)を決めましょう。資料によって何を勝ち取りたいか。どういう結果を期待しするかを明確にしましょう。
特に作る人と話す人が異なる場合(例:上司の資料を部下が作る)、この摺り合わせが特に重要となります。資料作成後に上司から大幅な作り替えを指示されるという人は、このゴールの共有が足りていないのだと思います。
(上司)球技の魅力を説明し広告を取りたい
(部下)サッカーの魅力を訴求した広告提案資料を作りました
(上司)相手の意思決定者は年配の方が多いから野球にして欲しい
→そもそも球技の種目が違う
資料のゴール(目的)設定について、上記のケースの場合、「球技」「広告を取る」というところまでは良いのですが、読み手を意識したゴール設定になっていません。
ゴール設定を「相手の意思決定者は年配が多いので、野球の魅力を訴求して広告獲得につなげる」というところまで摺り合わせできれば、より伝わる資料になります。また作成後の大幅な資料作成のやり直しも確実に防げます。
このケースの場合、上司の指示が悪いという言い分もありますが、作業するのは自分ですので自分の負荷を減らす為にも、もう一歩踏み込んで確認をしましょう。
資料のストーリー(順番と内容)を決めよう
ゴールが決まったら、資料のストーリー(順番と内容)を決めましょう。資料を元に話の進行をどういう順番で、どういう内容で行うのかを明確にします。
繰り返しになりますが、作る人と話す人が異なる場合(例:上司の資料を部下が作る)、この摺り合わせが特に重要となります。資料作成後に上司から資料の順番の入れ替えや数枚の資料追加を指示されるという人は、このストーリーの共有が足りていないのだと思います。
・桃から生まれた桃太郎
・おじいさんとお婆さんに育てられ
・スクスクと成長し
・鬼を退治しました
→仲間の描写が抜けている
資料のストーリー(話す順番と内容)について、上記のケースの場合、童話「桃太郎」の概略は説明できているのですが、”仲間”の描写が抜けています。桃太郎を理解いただく上で仲間の描写は必須と言えますので、「資料が足りない」という状況になっていしまいます。
(事前に摺り合わせが必要だった項目)
「スクスクと成長し」→「犬・猿・キジを仲間にし」
「鬼を退治しました」→「仲間と共に鬼を退治しました」
事前にストーリーを共有できていれば、資料化が必要な情報を事前に整理することができ、資料が足りていないことにより相手に伝わっていないというような状況を回避することができます。
資料が使われる場面を確認しよう(読み手を考慮する)
説明会・通常会議 | 経営会議 | |
対象 | 一般社員 | 経営陣 |
ゴール(目的) | 議論・共有・周知 | 判断・決裁・意思決定 |
人数 | 大人数 | 少人数 |
資料が使われる場面によって資料の作成方法やポイントは変わってきます。資料が使われる場面によって作り手の狙いも変わってきますし、読み手の対象も人数も変わるからです。
説明会や通常の会議の場合、一般的に人数が多くなりますので読み手の事前の知識量・レベルも変わってきます。その為、丁寧な事前の説明(イントロ)があった方が望ましいでしょう。
経営会議などの意思決定を仰ぐ場合は、一般的にあまり説明に長い時間を取ってくれません。その為、意思決定や判断に直結する資料構成が求められます。
資料が使われる場面を確認しよう(資料の構成を考慮する)
議論・周知資料 | 意思決定資料 | |
本文(文字数) | 多めでも可 | 少なめ |
ページ数 | 多めでも可 | 少なめ |
情報量 | 網羅 | 厳選 |
補足資料の量 | 少なめ | 多め |
資料が使われる場面によって、資料の構成も変わります。一般的に議論・周知資料は、議論を深めたり広く伝えることが重要ですのでページ数が多くなったとしても必要と思われる情報は網羅されていた方が良いです。また本文中に必要な情報は盛り込んでおいた方がいいでしょう。
次に意思決定資料ですが、判断を仰ぐものですので、ある程度情報は厳選する必要があります。また意思決定者はそんなに時間をかけて資料を読みませんので文字や本文は少なくする工夫が必要です。
ただし意思決定者からの質問が来ることが予想されますので、質問が来た際に説明に用いる情報は補足資料(アペンデックス、APPENDIX)として用意しておくことをオススメします。
資料のシナリオを書いてみよう
資料のシナリオを予め書き出してしまうというのも有効です。目的・内容・ストーリーをテキストで書き起こすことで頭の整理にもなりますし、この段階で間違いや意見の相違があっても少ない時間で軌道修正が可能です。
骨子版(スケルトン)の資料を作ろう
ここまでまとまったら骨子版(スケルトン)の資料を作りましょう。骨子版(スケルトン)を作ると話したい内容が絵になりますので、絵にすることで初めて気がくつことも出てきます。
途中経過で資料の枚数や必要情報の漏れがないかを立ち止まって確認できる骨子版(スケルトン)を作ることで、より完成後のイメージを共有することができます。(問題がなければ清書した完成版に仕上げていきましょう。)
【資料作成のコツ】見やすい資料の作り方(テクニック編)
資料の作成手順を踏み、いざ作成に入っていきますがここでいくつかのテクニックをご紹介します。視覚的に少しでも優れた内容にすることで承認を勝ち取りやすくすることが目標です。
1つのスライドに複数のメッセージを入れない(1スライドで1つのメッセージ)
1つのスライドに複数メッセージを入れてしまうとメッセージがどうしてもぼやけてしまいます。その結果、訴求力が弱くなってしまいます。可能な限り1つのスライドには1つのメッセージに収めた方が良いと思います。
また、1スライドあたりの文字数を減らすことができますので「読ませる資料」になってしまうことを回避できます。
例で挙げた「桃太郎」のケースですと、生い立ちの描写と戦いの描写にページを分けることで、提案する側はページ毎にシーンを切り替えることができます。また聞いている側もスライド単位で頭を切り替えることができます。
キーワードは13文字以内を目安に短くしよう(13文字の法則)
出典:Yahoo!Japan
訴求したいキーワードは13文字以内を目安にしましょう。これはYahoo!ニュースが13文字以内にしているというニュースからヒントを得たものです。Yahoo!ニュースは度々拡散されていたり、Yahoo!ニュースに載ること自体がニュースになったりするなど、その影響力は大きく、何か理由があるのでは?と思い調べてみてたところ、以下の記事がありました。
京都大学大学院の研究によると、人が一度に知覚できる範囲は9~13文字程度なんだそうです。ちなみにトピックスの見出しも13文字以内でつけています。(引用:Yahoo!ブログ、現在リンク切れ)
文字を読ませるというのは、結構大変な作業だと思います。サイトの性格にもよると思いますが、トピックスの場合は、文字を「読ませる」というよりは、文字を「読ませる」というよりは、「見せる」という意識でやっています。(引用:markezine)
一応、京都大学大学院の研究結果にもあるようですし、繰り返しのA/Bテストも行った上で現在の形に落ち着いているらしいので、この「13文字の法則」は資料作成時も取り入れた方がいいと思います。
文字・フォントは統一しよう
文字とフォントに統一感がないと、単純に資料の見栄えが悪くなります。資料を作る上で、意図してやっているのであれば問題ありませんが意図せずやっている場合は、注意しましょう。
- フォントとフォントサイズの統一
- カタカナを用いる場合は全角か半角のどちらかに統一
- 英数字は基本的に半角が望ましい
- 表記ゆれに気を付ける
- 数字にはカンマを付ける
色の数はなるべく増やさないようにしよう
色の数が必要以上に増えると、それだけで目線が散ってしまいます。特別な事情がない限り、資料に使う色というのは多くても3〜5色程度に収めた方がいいでしょう。
色に関しては、色彩に関する色々な本も出ていますので、なんでもいいので1冊ほど目を通しておくと良いかと思います。
基本的には、ビジネスや学校で使う資料の場合は、黒・赤・青の3色+注釈などに使う灰色の合計4色あれば充分な表現が可能です。なるべく色味を減らすことで色がついているところの訴求力はより上がります。
色使いに目的を持たせよう
資料作成時に意識すべき色使いについては3つあります。
1つ目のポイントは「コーポレートカラー」や「商品のイメージカラー」を意識することです。読み手の多くが、その会社や商品を認知している場合は、色がイメージでないと違和感を感じてしまいます。
2つ目のポイントは、文字に色をつけるときは背景色を意識し、見えにくくならないように注意しましょう。もしも見えにくくなっている場合は、文字の色もしくは背景色を変更しましょう。
3つ目のポイントは赤字や青字で強調する際にポジティヴ・ネガティヴを資料内で統一することです。途中で色が変わってしまうと読み手は違和感を感じます。例えば、資料中で良いことを赤字で表現しているなら、その資料内では「良いことは赤字」で表現することを統一し、それ以外は別の色で表現するするようにしましょう。
この時に、どのような色を選択すべきかについては色彩に関する書籍などで一度学んでみた方が良いでしょう。私の場合は資料の提出先の企業のコーポーレートカラー的に問題ない場合は「ポジティヴ=青」「ネガティヴ=赤」にするケースが多いです。
グラフにはひと工夫を加えよう
グラフについては、表計算ソフトを用いてグラフを作ると思いますが、デフォルトのグラフから必ず一手間加える意識を持ちましょう。
デフォルトのグラフは全員見たことがあるので「そのまま貼った」感じがどうしても出てしまいます。冷凍食品をトレーのまま出すようなものです。お皿に移せば立派な1品になるので一手間加えましょう。(簡単で良いので工夫しましょう)
色や幅・背景などだけでも変えると印象が変わります。時間も1~2分で済みますので面倒かもしれませんが取り組みましょう。
画像の縦横の比率はデフォルトの値を守ろう
資料で画像を用いる場合は、縦横比率(縮尺も含む)を変えないことが最重要です。縦横の比例を変えてしまうと違和感の生じる画像になってしまうケースがあります。どうしても画像の縦横比率を変えたい場合は加工しましょう。
「windowsアクセサリ→Snipping Tool」で画像を切り抜きましょう
◆Macの場合
Keynote上で画像をダブルクリックして加工が可能です
なお、画像の解像度は特別な制約がない限り解像度の良い写真を使いましょう。メール送信などの都合でサイズに制限がある場合、印刷や投影は高画質のものを使い、送付の段階で解像度を落とすといった工夫もしましょう。
【資料作成のコツ】時間がかかる資料作成の時短テクニック(テンプレ)
資料作成の時短テクニックを一つご紹介します。それは資料のパターンをテンプレ化することです。
わかりやすい資料・上手い人の資料の構成をパクりましょう。見やすいなと思った資料があったらそのスライドを保存しておき、数字だけ変えたり、写真を変えたりして、構図をそのまま引用するのです。
会社でうまい資料があった際は、「参考になるスライド一覧」として1つのパワーポイントやエクセルに保存しておきましょう。
もし、今そのような資料がないという方は上記に表現した6パターンを参考にしていただければと思います。
【資料作成のコツ】承認を得やすくするための仕掛け
資料の多くのゴールは承認を取ること、もしくは議論を誘導することです。
資料に少し仕掛けを入れておくだけで、承認を取りやすくなったり議論を誘導しやすくなりますので、余裕がある方はこういった仕掛けを資料の中に忍ばせましょう。
比較対象を作る(比較資料の作り方)
承認を得るために、比較資料を作ることでオススメです。比較対象があることで、判断する側は多角的な視点で判断することができます。
また、比較の軸(この絵の場合、価格・野菜摂取・人気)や比較対象(牛丼・中華丼・カツ丼)を変えるだけですぐに数パターンの比較表が作れますので、補足資料などの拡充にも一役買います。
注意すべき点は、比較の軸と対象を選ぶ時に差がつきやすいものを選ぶことです。この絵の場合で言うと「腹持ち」と言う比較軸を作ってしまうと、カツ丼が優位になったりしますので誘導が難しくなります。(○の数が同じになると判断に迷います。)
複数の案を出す(2~3案)
承認を得るために意図的に複数の案を示すことも重要です。迷わせてしまうデメリットもあるのですが、1つの案だと「◯か×か」になってしまいますが、2つの案だと「AかBか」に頭が切り替わるので、×と言われる可能性を下げることができます。
また、考え抜いて複数パターン作ってきたという印象も与えますので提案に厚みが加わります。
A案B案と2つの案を作るとなると、倍の時間がかかるように思ってしまいがちですが、実際は数字の部分を可変だけで何パターン作れますのでそこまで難しくはありません。(例えば「100万円の壺」の提案だけ持っていくのではなく、「100万円の壺」と「200万円の壺」の提案を持っていくのです。)
メリット・デメリットを明示する
メリット・デメリットを明示することで、決裁者の判断を助けることができ、決裁者が判断しやすくなります。
メリット・デメリットと言うのは一定程度どんなものにもついて回るので、メリット・デメリット明示する場合は、比較対象と共に明示した方が良いでしょう。
比較軸・比較対象の注意点は先ほどと同様です。
【資料作成のコツ】まとめ
かなりの長文で、「資料作成が劇的に上手くなるコツ」「時短テク」「やり直しを防ぐコツ」をご紹介してきました。
繰り返しになりますが、英語や会計と違い改善・習得に長い時間は要りません。また暗記も不要で、この記事をブックマークしてもらい作成時にチェックいただく程度で充分です。
資料作成の改善は非常にコスパが良いノウハウだと思いますので、是非参考にしていただければと思います。
資料作成を学ぶための厳選書籍紹介
最後に、ここまで資料作成術を学んできて、さらに学びたいという方向けに資料作成を学ぶための書籍をいくつか厳選してご紹介します。ここまで1万字以上、資料作成の思いをブログに書いてきました私が、読んで本当に参考になった書籍だけを選びました。(適宜良いものがあれば入れ替えます)
プレゼンクリエイター前田鎌利さんの書籍(4つ)
元ソフトバンクで孫正義さんの資料も作っていたと言う前田鎌利さんのプレゼンに関する書籍です。書道家としてご活躍され、ビジネス系の研修もされているようで、プレゼン(資料作成)の講師として大手企業に人気の方です。
前田鎌利さんのプレゼン・資料作成に関する本はこの4冊がオススメです。自身の実体験や研修で使われている内容を元にされているので、この4冊を変えば、プレゼンやパワポの本はもう買わなくても良いのではないかと言うくらいまとまっている完成度の高い本です。(4冊買っても投資額は全部で1万円以下とコスパが良いです。)
もし私がこの中で、どれか一つ選べと言われたら、黄色の「プレゼン資料のデザイン図鑑」が他の3冊も網羅しているので黄色を選びます。
外資系○○の書籍(4つ)
外資系○○の書籍として4つご紹介します。どれもプレゼン・資料作成に特化した内容で数字を扱う資料作成・プレゼンをされる方にはこの4冊がオススメです。
漠然と資料作成が上手くなりたい、苦手を克服したいと言う方は「外資系コンサルのスライド作成術 作例集: 実例から学ぶリアルテクニック」をそのまま取り入れるのが近道でしょう。
エクセルで作成した表を資料に貼ることが多かったり、エクセルでの説明が多い方は「外資系金融のExcel作成術―表の見せ方&財務モデルの組み方」がオススメです。
安く学びたい方に(KindleUnlimitedで読める本)
お金をあまりかけずにと言う方には、KindleUnlimited(Amazonの定額読み放題サービス)に加入していることが前提にはなってしまいますが、KindleUnlimitedで読めるこの1冊をご紹介します。
こちらの本も基本的な作成術からプレゼンノウハウまで網羅しておりますので、充分な学びを得ることができます。
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