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3回退場した経験のある私が今の下落相場に思うこと

下落相場に思うこと

2022年に入ってから、もしくは2021年の終盤から株式相場は軟調な動きが続いています。これまで好調な株価の推移が続いていたため、いわゆる下落相場の声も聞こえてきます。

ここ数年、相場には新しい投資家が増えました。アベノミクスあたりから近頃のFIRE勢などです。もし、これから下落相場に突入するなら、これらの新しい投資家の方は初めての下落相場に突入することになります。

私のような弱小投資家が、それらの方にご意見するのは失礼なことは承知しておりますが、無駄に投資歴だけ長く、過去の下落相場では全てダメージを受けて合計3回も退場していますので、少なくとも私のブログの読者さんだけでも私の二の舞にならないように何かの参考になればと思い、今の思いを綴りたいと思います。

簡単に過去の私の退場履歴を振り返る

まず初めに、私が経験した簡単に退場履歴について振り返りをさせてください。

退場歴①:ライブドアショック

私は2005年から株式投資を始めたのですが、最初の退場はライブドアショックです。皮肉にも投資の世界に入るきっかけを作ってくれたライブドア社に退場させられました。

当時は学生だったため、大きなお金を持っていなかったことが退場の主要因ではありますが、やはり種銭がなくなると投資は継続できません。

退場したポイントについては、ほとんどのポジションをライブドア株で持っていたことです。ライブドア社の株価の下落で大半の資金を失いました。金額にして30万円ほどですが、当時大学生の私には大金でした。

今の個人投資家が参考にしているのはYouTubeやTwitterなのでしょうが、当時はブログがメインで、私が購読していたブログの多くが削除や更新停止になったのをよく覚えています。

退場歴②:リーマンショック

次の退場はリーマンショックです。この時の退場は少し相場から離れて種銭を増やす決意をしたという戦略的な撤退です。

大学を卒業した私は社会人となり、大学生よりもお金を持つようになりました。そのお金を原資に株式投資を行っていたのですが、ある時サブプライムローンの問題をきっかけにリーマンショックが起こります。

よく相場では「アメリカが咳をすると日本は風邪をひく」と言いますが、アメリカ市場が崩れたことにより日本市場も苦しい展開が続きました。一例を挙げますと、年率20%弱で成長している成長企業がPER15倍とかしか付かない市場環境でした。

いい決算を分析して見抜いても上がらない・・・かなり苦しい環境でしたので、少し相場から離れて種銭を増やす(昇給して給与を増やす)選択をしました。

ちなみにこの時も個人投資家の発信はまだブログのウェイトが高く、ライブドアショックの時と同様に多くのブログが削除や更新停止になりました。私自身もメモ程度にブログをやっていましたが、退場に伴い、一旦削除したのを覚えています。

退場歴③:東日本大震災

3度目の退場は東日本大震災です。3月11日金曜のまさに相場が閉まる直前に悲劇が起きました。東京にいた私は移動中だったため、揺れが起こったときに命を守る行動しか取ることができませんでした。もし安全な環境にいたら、株を処分できたのかもしれませんが・・・ただ仮に再び同じ局面が起こってもそこまで頭が回らない自信があります。

金曜日に処分できなかった代償は大きく、翌週の月曜日・火曜日の市場ではほぼ全ての銘柄が2日連続ストップ安、3日目はある程度リバる訳ですが新興銘柄は3日目も影響を受けたと記憶しております。

私は原子力発電所のニュースの影響範囲が読めなかったり、子供の頃からの友人の家族の安否が取れなかったりと、外的環境から冷静な判断ができる状態ではなく、3日目の安値で全ての株を手放しまして、残念ながらリバを取ることができませんでした。損失額は車が買えるくらいで、資産が半分程度になってしまったことを覚えています。

この時は、資金は相場に戻れるくらいは残りましたが、本業の震災によるダメージの復旧対応に忙しく、2012年に入るまでは退場していました。

3度の退場を振り返って

過去3回退場した私ですが、3回とも借金まで行かなかったことで、その後に相場に戻ることができています。そして相場に戻ることができたおかげで再びリターンも得られています。やはり、「損失を出しても生活まで破綻させない・借金まで行かない資金マネジメント」は重要かと思いました。

下落相場の大きな特徴

下落相場に入った際の大きな特徴を一つ申し上げておきます。と言いましても下落相場のサインがわかるというものではなく、下落相場特有の周りの変化についてです。

下落相場の大きな特徴①

先ほど、私の退場歴の中で「周りのブログが削除になった・更新が停止した」という内容を記載しましたが、下落相場の時は個人投資家の発信が減るのが特徴です。

私自身も退場に伴いブログを削除したことがあるのですが(このブログではありません)、退場した時はリセットしたくなったり退場を恥じる気持ちがあります。わざわざブログを開設したりしているのですから、本来は発信をしたい側の人間のはずなのですが、下落・退場の発信というのは躊躇してしまうものです。

おそらく今回の下落でポジションを解消していることをブログ・twiiter・YouTubeなどで発信している方が周りにもいると思いますが、もし発信を続けているのであれば、それだけでも立派だと個人的には思います。(YouTubeはアドセンス収入が段違いなのでで、もしかしたらお金のためかも知れませんが)

下落相場の大きな特徴②

もう一つの特徴は、ネガティブな情報が増えます。ニュースなども含めてあらゆる媒体でネガティブな情報で溢れるようになります。これは上げ相場の時とは真逆で大半がネガティブな情報になります。

そういった報道の変化で、嫌でもネガティブな情報を目にするようになり、判断を迷わせてきます。後から振り返るとその多くが記憶に残らず、おそらく外れているものも多数あるのですが、下落相場の時は不思議と冷静な判断ができなくなるものです。

下落相場でも生き続けている投資家の特徴

一流下落相場でも勝てるポジションを取れる
二流下落相場で負けないポジションを取れる
三流下落相場で負ける

では過去3回の下落相場で生き残っている方の特徴について、私になりにまとめてみました。文章の書きやすさを考慮して便宜上「一流・二流・三流」と定義しましたが、あくまで便宜上で強い意味はありませんのでご理解ください。

一流の投資家

下落相場でも勝てている投資家さんの特徴としては、自身のフォームを変えないこと・そして下落相場に耐えうる資金マネジメントが上手です。日本の個人投資家さんを例に挙げると迷惑になりそうなので、リーマンショック時のウォーレン・バフェット氏を例に挙げるます。

バフェット氏は「適切なリバランス」を行うとともに、リーマンショックで同じく破綻懸念があったゴールドマン・サックス証券の救済投資に打って出ます。これはリーマンショックから立ち直った時のリターンを期待して行ったものですが、バフェット氏の投資銘柄もリーマンショックでダメージがある中での行動でしたので、驚きと市場への安心を与えました。

この動きを冷静に振り返ると、「リーマンショックでゴールドマン・サックス証券が割安になった」「アメリカ経済への信頼」「明日市場が閉まっても大丈夫な投資体制」というバフェット氏がこれまで行っていたフォームを崩していないのがわかります。

これを個人投資家がやるのは難しいですが、日本の個人投資家さんで一流の方は「短期売買しかしない」「リバ狙い」「ショートも取る」「長期投資で成長銘柄しか投資しない」など、同じように適切な資金マネジメントの上でフォームを崩していないなど、バフェット氏とスケールこそ違えど同じことをやっている気がします。

二流の投資家

二流の投資家さんは、一流の方と違い下落相場で勝てるポジションを取ることはあまり得意ではありませんが、下落相場でも大きく負けないポジションを取れていると思います。要するに資金のマネジメントがすごく上手で簡単に資金を失わない立ち回りに長けていると思います。

便宜上あまりいい意味で受け取られない二流という単語を使ってしまったためバイネームでの言及は避けますが、とにかく投資を志している限りは、この領域まで辿り着くことができれば、長く相場にいることができると思います。

そして、長く相場に居ることができれば、「上げ相場」でリターンを得ることができますので、この負けないポジションを取れる投資家というのは非常に重要で、実は稀有な存在であることがわかります。

三流の投資家

三流の投資家さんは、下落相場での対処がうまくできず、いらずらに資金を減らしてしまうのが特徴です。正直多くの投資家がここに該当すると思います。私自身もカテゴライズするならここに該当するでしょう。(自己評価では2.7流ぐらいかな・・・)

要するに下落相場では一流もしくは二流以外は負けるというのが相場の基本だと思っています。じゃあ下落相場の時は都度相場から離れればいいのかという疑問が湧きますが、下落相場かどうかなんて後からわかることで、リーマンショックの時ですら専門家の楽観論もありましたので、気がついたら下落相場で大きく資金を減らす・・・ということになりかねません。

実は下落相場でできることは二流を目指して頑張る・・・ということぐらいしかないのかも知れません。

まとめ:自分が直近で投資を始めた立場だったらどうするか

もし自分が直近で投資を始めた人だったら・・・と真剣に考えてみました。おそらく老後2000万円問題やYouTube、FIREなどの本を見たり聞いたりして投資に参加したという方が多いと思います。

残念ながら、それらのYouTubeや本には下落相場のことはあまり書かれていないと思います。特にYouTubeで講釈している方の多くが下落相場未経験だと思いますので、良いアドバイスが発信されることは期待できないと思います。それでももし何かを参考にしたいということでしたら、下落相場の経験のあるベテランの個人投資家さんのご意見を参考にするのが良いと思います。

YouTubeや本では「長期では右肩あがり〜」という論調が多いと思いますが、それができているなら古参の個人投資家の全員が億万長者のはずです。ではなぜそうではないのか。それは多くの人が下落相場での損失に耐えられないからです。

レバナスが適切だったのか、課題なリスクテイクではなかったか。積立金額は無理をしていないか。生活防衛資金は足りているかなど、ここから3~5割下落する可能性も踏まえて考慮するべきだと思います。

以上、簡単ではありますが、無駄に投資経験だけ長く大した資産もない老害の戯言でした。