【2020年1月更新】ユニクロを展開するカジュアル衣料大手のファーストリテイリング。釈迦に説法かもしれませんが、同社が日経平均の構成比の多くを占めていることは投資家の間では周知の事実。ということで同社の成長が今後の日本の株価を牽引すると行っても過言ではありません。
そして、そのユニクロがとうとう海外のユニクロの売上が国内のそれを抜きました!ユニクロのその成長の軌跡を見ていきましょう!
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ユニクロの国内・海外売上高推移
ということで、ユニクロの海外の売上高をグラフにしてみました。海外の話の前にまず驚いたのが、既に国内でも有名であった2006年ごろから2015年までで倍近い売上になっているのですね。これぐらいの規模になるとカニバリも生じるかなと思ったのですが、同社の提案力がそれを最小限に抑えているのでしょう。
2006年 | 国内3,936億円/海外87億円/グローバル189億円 |
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2007年 | 国内4,247億円/海外169億円/グローバル727億円 |
2008年 | 国内4,623億円/海外293億円/グローバル937億円 |
2009年 | 国内5,381億円/海外377億円/グローバル1,070億円 |
2010年 | 国内6,151億円/海外727億円/グローバル1,252億円 |
2011年 | 国内6,001億円/海外937億円/グローバル1,240億円 |
2012年 | 国内6,200億円/海外1,531億円/グローバル1,530億円 |
2013年 | 国内6,833億円/海外2,511億円/グローバル2,062億円 |
2014年 | 国内7,156億円/海外4,136億円/グローバル2,512億円 |
2015年 | 国内7,801億円/海外6,036億円/グローバル2,953億円 |
2016年 | 国内7,998億円/海外6,554億円/グローバル3,285億円 |
2017年 | 国内8,107億円/海外7,081億円/GU1,991億円/グローバル1,410億円 |
2018年 | 国内8,647億円/海外8,963億円/GU2,118億円/グローバル1,544億円 |
2019年 | 国内8,729億円/海外10,260億円/GU2,387億円/グローバル1,499億円 |
ユニクロの国内・海外店舗数推移
2006年 | 国内720店舗/海外30店舗/GU0店舗/グローバル882店舗 |
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2007年 | 国内748店舗/海外39店舗/GU50店舗/グローバル991店舗 |
2008年 | 国内759店舗/海外54店舗/GU58店舗/グローバル1,087店舗 |
2009年 | 国内770店舗/海外92店舗/GU72店舗/グローバル1,045店舗 |
2010年 | 国内808店舗/海外136店舗/GU115店舗/グローバル1,054店舗 |
2011年 | 国内843店舗/海外181店舗/GU148店舗/グローバル916店舗 |
2012年 | 国内845店舗/海外292店舗/GU176店舗/グローバル909店舗 |
2013年 | 国内853店舗/海外446店舗/GU214店舗/グローバル936店舗 |
2014年 | 国内852店舗/海外633店舗/GU276店舗/グローバル992店舗 |
2015年 | 国内841店舗/海外798店舗/GU319店舗/グローバル1,020店舗 |
2016年 | 国内837店舗/海外958店舗/GU350店舗/グローバル1,015店舗 |
2017年 | 国内831店舗/海外1,089店舗/GU372店舗/グローバル1,002店舗 |
2018年 | 国内827店舗/海外1,241店舗/GU393店舗/グローバル984店舗 |
2019年 | 国内817店舗/海外1,379店舗/GU421店舗/グローバル972店舗 |
ユニクロの海外地域別店舗数
【img via ファーストリテイリングHP】
ユニクロの海外挑戦
ユニクロが海外事業に着手したのは2001年のロンドン店。翌2002年に上海店を出店。しかしグラフにある通りうまく行きませんでした。いろいろ理由はあるでしょうが、当時の国内ユニクロと同様の低価格戦略が失敗の要因とする声が一番多いようです。
近年は高付加価値ブランドとしての戦略に切り替え、ジャパンクオリティを押し出した事業展開を行っているようです。また現地でのローカライズの質を高めるため、海外での現地採用も増やしており、海外での成功のために取れる戦略は全て取っている印象です。
そしてその努力の結果、初年度から90倍近い売上を2017年8月に達成。2019年は100倍超えの1兆円となりました。
ファーストリテイリングの年収テーブル
【img via ファーストリテイリング新卒採用】
朝日デジタルで掲載された、ユニクロ柳井社長の「将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく」という発言は物議を醸しました。
同社はブラック体質など人事面でいろいろ言われております。実態はわかりませんが、仮に今年海外の売上が日本とイコールもしくは上回った場合、人事面で海外を考慮した内容となるのはある程度、致し方ないのかなというのが個人的な意見です。(まあ先の発言も発言の一部の切り貼りによる物だと思いますが・・・)
先日公開されたユニクロの年収テーブル(2015年時点)を見ても、成果主義であることが伺いしれますが、株主からすれば利益を上げていただいた上で妥当な賃金であれば、1億でも2億でも誰も文句は言わないと思います。公開した理由は人材確保の為でしょうか。この辺は推察の域を出ません。
2020年、売上3兆円の序章を見ましょう
【img via ファーストリテイリングHP】
同社は2020年に売上3兆円という目標を公言しています。そして、中間地点として3年後に売上2.5兆円を掲げています。いよいよ今回の決算がその2020年になりますが、目標は2.5兆円と少しショート。
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というファーストリテイリングの歴史的瞬間をせっかくですから、個人投資家として今年見届けたいと思います。
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