コンビニに商品が置かれるというのは、メーカーにとってプラスに面とマイナスに働く面があると思っています。知人に飲料水メーカーの人がいますが、その人の言葉を借りれば「コンビニさんは驚異」とのこと。
その人曰く、プラス面では、コンビニの棚を取るというのはメーカーにとって一等地を押さえるを取るということにつながるため、商品を売る上で欠かせないポジションである反面、近年セブンイレブンに代表されるPB(プライベートブランド)に取って代わられる可能性があるため、危険な毒薬でもあるとのこと。
これも、その人の言葉ですが「メーカーとコンビニの差分は最終的なエンドユーザーのマーケティングデータの量」とのこと。メーカーは卸した後は直接ユーザーに接する機会が少ないため、個別でマーケティング会社にデータを取ってもらったり、ユーザーとのイベントでないとデータが取れないことが多いとのこと。
「本当にコンビニさんがメーカーになると怖い」とのことで、やはり最後にエンドユーザーのデータを取れるというのは大きいようです。
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今週発売の新商品が・・・
今週のセブンイレブンの新商品に気になる商品がありました。先の知人の言葉もあり、今回の憶測を立ててしまったのですが、もしかしたらこれがその一例なのかもしれません。
千葉の松戸に有名ラーメン店の「とみ田」というお店があります。千葉の松戸で駅からもそこそこ歩く立地にあるのですが、その名は全国に伝わっているようで、3〜4時間は平気で並びます。私も一度食べに行きましたが、本当に3時間近く並びました。。。
セブンイレブンとも度々コラボをしていまして、豚骨魚貝のスープのコンビニクオリティ以上の商品を年1回ほど発売しています。
今回セブンイレブンが発売する商品は、このとみ田の特徴に大変酷似しており、「なぜか千葉で発売されません」
コンビニに置くなら”自社ブランドで”
ネスレ日本代表の高岡 浩三氏は東洋経済オンラインの中で、こんなコメントを残していました。
セブン-イレブンがカウンターコーヒーを出す時、最初に(セブン-イレブン・ジャパン社長の)井坂(隆一)さんから僕に電話がかかってきた。世界で一番いい豆を、一番安いコストで提供できるのは、ウチだから。でも「ネスカフェ」ブランドで売るならいいけど、セブン-イレブンのブランドでしょ、と。お互い自社ブランドで展開したかったからお断りした。(引用:「ネスレ日本はあえてコンビニを重視しない」(東洋掲載オンライン)
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結局、強いブランドを持っていれば自社ブランドで売ったほうが儲かるということでしょう。投資家目線で見るとコンビニとの協業はプラスの側面が多いように見えてしまいますが、自社ブランドで交渉できる会社であれば自社ブランドでコンビニの棚を取った時に評価すべきれはないでしょうか。
(img via とみ田オフィシャルHP)
(img via セブンイレブンHP)
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