決算説明会資料は投資家への理解を深めるためにとても重要です。そんな資料ですが時とともに変化をする会社があります。今回はECサイトからの多角化でお馴染みの楽天(4755)を見ていきたいと思います。
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2002年度3月期
フォントとグラフの立体感に時代を感じます。今日のIT系の企業ではフラット化のデザインの流れもあり、立体的なグラフの描写というのは少ないのではないでしょうか。ブランドカラーによる視覚訴求も弱めです。
2003年度3月期
早速グラフの立体感がなくなりました。
2005年度3月期
この頃からロゴが変わったこともあり、資料の色合いも変わってきました(コーポレートカラーでの訴求)。フォントも変わりましたね。
2006年度3月期
地味ですが表紙が変わりました。あとはこの頃から1スライドへの情報量を少なくし、よりプレゼンテーションを意識した作りに変化したように思います。
2011年度3月期
2006年3月期以降、大きな変化がなかった同社の資料ですが、2011年度3月期は大きな変化であるロゴの変更の説明。しかし決算説明会資料はまだ旧来のまま。
ブランドマネジメントしている企業だとこのロゴの変更の後に社内のプレゼンフォーマットの変更展開などがあると予想され、次年度の決算説明会資料の変化を予見させます。
2012年度3月期
予想通り変化してきました。またスライドから余計な棒線が消されるなど、よりシンプルに情報を伝える方向に変化。先頭スライドも文字を左揃えにするなど社内の資料作成ルールに変化があったことを予想させます。
2014年度3月期
来ました。16:9(ワイド)への変化。この頃からパワーポイントで16:9の表現がしやすくなったり、Macの企業向け売上の増によるKeynote使用者が増えたりと、ワイドにしやすい環境はありましたね。
2017年度3月期
表紙が大きく変わりました。よりコーポレートカラーでの訴求が強くなっています。またエグゼクティヴサマリーでイラストを用いた表現をするなど、スマホ時代とも言える表現を取り入れています。後はとうとう漢字のロゴがなくなりました。
資料一つとっても時代背景や、その時の流行りで大きく作成方法や訴求方法が変化します。もちろん中のIR担当が代わったりするとこういう変化は起きやすいです。株主への訴求が変化することを決算説明会資料が示唆していることもあリます。こう言った点からも企業の変化を読み取ることができますので参考にして見てはいかがでしょうか。
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